課題としては,学習改善を図ることである。学習内容や指導方法の改善が必要である。習熟の程度に応じた学習スタイルだけではなく,多様な子どもの特性を理解した上で学習内容や指導方法を工夫し,個に応じた学習展開をすることが必要である。
 男鹿市校長会の研修
   本市内の小・中学校は,数も少なく各校ともに小規模校である。それぞれの地区の特性を生かしながら共に研修し合い,特色ある教育営為を目指している。
  学校改善を進めるためには,見通しある学校経営のビジョンを提示しなければならない。教職員の資質・能力の向上を図ることと相まって,校長自身もまた時代の要請を把握しつつ,心に栄養を付け,心を磨き,知性を高めるように研修を深めなければならない。
  (1) 課題研究会
 

 

 時代の要請に照らした今日的な課題について市内校長が協議し合い研修を深めている。各自が自校の実践や計画を持ち寄る中で,発表者の事例や中心話題について協議する。企業経営者の講話を聞いたり教頭会との合同研修も行ったりしてもいる。
  @ ふるさと教育と総合的な学習の時間との関連を考慮しながら体験活動を核とした学習指導の構想
  A 新教育課程に向けた特色ある学校づくり
  B 教育を語る会と学校評議員制度の導入
  C 長期休業中の職員の服務の在り方
  D 絶対評価導入に当たっての評価規準
  (2) 玄友会「退職校長会と現職校長会との共同研修」
  (3) 男鹿・南秋校長会合同研修会
  (4) 男鹿市校長会研修部
 研修部は,教科部会,教科外部会,特別部会に分かれている。授業を伴った研修が原則であり,会員の専門教科や分掌上の役割について研修を深める貴重な機会となっている。指導助言者としては,主に,それぞれの部会長,副部会長が行っている。
  A 教科部会研修
  授業研究の研修(各部会同時開催)
  長期休業中の研修(部会一任)
  B 教科外部会研修(同一日に開催)
研究実践例
  (1) 教師に強く求められる使命感や豊かな人間性をはぐくむための校長としてのかかわり方について方策を立て,研究実践をした事例について。
  @ やる気を生かす校長の仕掛け
  ア 課題
   赴任した教員に,いかにして将来に生きる血となり肉となる資質をはぐくみ,高められるか。
   赴任した教員に,いかにして将来に生きる血となり肉となる資質をはぐくみ,高められるか。
 課題の具現化
・校長は自校の課題を教職員と共有し,その上で確固たる信念を構築し,課題解決の方向性を明確にすることとが何よりも大切である。
・研究の重点教科として,国・社・算・理と音・図体・家の中から各一教科を選択する。
・学力の向上,学校の活性化,教員の資質向上を目指し,あえて,国立教育政策研究所の研究指定校を希望し,評価の在り方の研究に着手した。
・小規模校では,研修に限界があるので,複数の学級がある研究先進校に,始業から終業までの終日研修を実施している。
 成果と課題
 教師一人一人が子どものための研修であることの自覚の高まりがある。指定校としての研究・研修は,教師としてのパワーをもたらした。しかし人間性を高める研修については,その機会や場,時間等が不足であった。
A 本校職員としての自信と誇りをもつ教師目指して
 課題
 覇気のない小規模校の教師は嫌だと思う反面,少人数で指導しやすい,楽だと捉えている教師の様子が窺われた。
 課題の具現化
・子どもの個性を伸ばすためには,複数の教師の目で子どもを育てたいという願いを持って学団担任制を導入した。特に,研究や合同学習で実践し互いに高め合う場とした。
・市の各種大会に積極的に参加し,地域人材を指導者として活用した。
 成果と課題
 子どもの姿にはっきりとした変容が見られた。結果を早急に求めない地域の指導者の粘り強い指導を学びことができた。校長と教師の夢の共有,その実現のために子ども一人一人の実態に即した粘り強く努力を惜しまない校長・職員でありたい。
B  教職員の資質の向上と意識改革
 課題
 前年通りの実施は,安全で心配が要らないが,子どもたちのために何ができるのか,という思いを抱く教師であることを求めて。
 課題の具現化
・大きな声での挨拶運動を開始して,子どもの様子や実態を学級担任と話題を共有できた。
・全校集会で自然に興味と関心を向ける子どもにと呼びかける。感性を磨くチャンスを多くしてあげたいからだ。学校の四季折々の様子を逃さず話すように心掛けた。自分から道端で摘んだ草花や花壇の花を持って見せる子どもが出てきた。