本県の不登校児童生徒の実態は、平成11年、12年をピークに全体的には減少傾向にあり、生徒指導の成果が出てきている感がする。本県の不登校への取り組みとして心の教育相談員・スクールカウンセラー・巡回教育相談の効果的な活用及び、適応指導教室・青少年センターの開設や警察など関係機関との積極的な情報の共有化と具体的な活動を通して実効性のある取り組みを行っているところである。
 本県の不登校児童生徒の態様を見ると、あそび・非行型が40%強で全国は13%であるのに比べていかに多いかが分かる。これは、沖縄特有の夏型・夜型社会にも起因していると思われる。
 本市もあそび・非行型の不登校が非常に多くいて、その対策として、家庭における基本的生活習慣の躾は勿論、地域(青年会、自治会、おやじの会)警察など関係機関・団体との情報の共有化を図り、その具体的な取り組みを行っている。
 本校でも校内体制を整え、校務分掌への明確な位置付けを行い、生徒指導主任と教育相談係の連携を密にし、毎月委員会での話し合いや事例研修会を開いて情報の共有を図り具体的な支援活動に取り組んでいる。その結果、全職員の不登校児童への理解が深まり、特に中学校・地域(青年会、子ども会、おやじの会)との連携した取り組みがあり不登校児童生徒が減少しつつある。

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校長としての実践を通した基本的な考え方
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深い児童理解で、心の通い合う生徒指導をめざして
 本校区の生徒指導上の課題は、不登校児童生徒への対応であることを全職員が共通認識する
  生徒指導委員会、教育相談委員会の年間計画の作成及び共通理解と共通実践 
  校長の委員会へ参加し指導助言
  校内研修の充実(定期的な事例研修会、児童生徒理解研修会)
A
小・中学校の生徒指導の取り組み課題を理解し、教職員の職能向上を図る。
 学校経営方針の提示時に、保護者、地域、中学校との連携について文言として位置付ける。
(豊小が良くならなければ豊中は良くならない)
  生徒指導主任と教育相談係及び各委員会の設置
  中学校区別生徒指導連絡協議会の開催
  小学校高学年に教科担任制導入と中学校への持ちあがり制による生徒指導の充実を図る。
B
人材活用による地域との連携の工夫
  各自治会、青年会、おやじの会との連携強化
  学校行事への地域人材の活用
(運動会のエイサー、地域クリーン活動)
  地域懇談会への全職員参加
C
開かれた学校つくりの推進
  学校施設の開放(スポーツクラブ、PTA家庭教育学級)  
  授業の公開(毎月授業参観の実施、研究授業の実施)
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地域での生徒指導の具体的な取り組み
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団地青年会の取り組み
 青年会結成の経緯
   団地青年会が結成されたのは、平成11年である。 本校区は以前から青少年の深夜徘徊、自転車暴走など、問題行動の多い地域であった。現在の青年会長たちが小学校6年生の時「カラス軍団」と称して、集団で黒色のダブダブのズボンを着て、教室の廊下をたむろし、ときには喫煙をして指導を受けた経緯がある。彼らが中学に進学しても非行をくりかえす状態であった。やがて彼らが卒業し、社会人になって一人前の成人になった。成人式を境にして、「わったーが地域を良くする」との心があらわれはじめ、地域の警察や自治会の支援も受けながら団地青年会を結成することになる。       
 団地青年会の目標  
  団地地域の環境浄化を図り、地域の活性化及び青少年の健全育成に寄与する
 団地青年会の組織と会員構成



  会員構成 男:37人 女:9人
  会員資格 中学校卒業後〜30才
  高校生も参加可能
 年間の主な行事
  ・  4月  定期総会  
  ・  5月  団地周辺美化活 
  ・  8月  団地祭り参加 
       青年団エイサー
       全島エイサー大会参加
       校区内夜間巡視
  10月  小学校運動会への参加
  12月  校区内夜間巡視
  3月  卒業式への参加(巡視活動)
 成果
   自分たちが地域の教育環境の浄化に取り組まないとこの地域は良くならないのではないかと、何人かの有志が集まり結成された団地青年会である。まず、会の団結を取り持つには、沖縄古来の伝統であるエイサーを演じようとエイサーの練習から取り組むことにした。エイサーの勇壮な踊りはいつとなく若ものの心を一つにして行った。
 これを機会に、会員の団結がますます強くなり、会活動も自然に児童生徒の教育環境浄化へと発展して行くようになった。小学校の運動会では、母校の子どもたちに自分たちが練習した勇壮なエイサーを演じることにより、子どもたちと先輩の心が一つになり母校愛が芽生えたことは大きな成果であった。青年会自体の親睦はもとより後輩たちの指導、さらには団地周辺の環境整備などにも活動が広がりつつあり、地域と一体になった活動ができたその成果として、