教師には、授業の効率化への意識の差やコンピュータ操作の力量差がある上、日常の多忙感がある。これらの課題解決を図るには、TTの推進及び指導可能 教員の増配が必要である。
<10>  インターネット等の予算は、どこで負担していますか。
<12>  インターネット等の活用での情報管理的な問題が考えられます。どのような手立てを行っていますか。
 係りの教師がいる 54 %
 特にしていない 41%
 専門の教師がいる 3 %
 その他 3 %
 大半の学校では、係りの教師に頼っている。全教師の情報管理能力の向上が必要である。(個人情報の漏洩、著作権の管理等に対して)
 どの程度の管理がなされているのかが問題である。問題のあるサイトにアクセスすることへのセキュリティーや知り得た情報の守秘に関するセキュリティーなど、プロバイダーとの契約条項の内容に関わってくる。特にしていない41%は気になる数値である。インターネットのみならず作成した文書の管理に関することも含めて考える必要がある。
(3)情報教育に対する校長の意識
* 情報教育を進めるに当たってのあなたの考えをお聞かせください。
@ 指導力を向上させるのにもっとも良いと思われる方法は何ですか。
 校内の教師を指導者 41%
 講師招聘 30 %
 教師への啓発 11%
 校外研修への参加 11%
 その他 7 %
ア これからの情報教育の重要性を考えた時に、研修の充実は極めて大切である。研修を推進するには校内で全教師がいつでも気軽に研修できる機会を作らなくてはならない。外部講師や堪能な教師を中心に学習することが、全体の情報教育を高める施策と考える。
イ 青森県で行っている「学校いきいきプラン」等を活用 して、集中的な研修を組むことも大切である。
<2>  あなたは情報教育で、子供たちにどの程度の力を伸ばそうと考えていますか。(複数回答)
機器等に慣れ、親しませる
54%
情報からの選択と判断力
38%
情報の収集や処理
24%
自分らしい表現力
14%
豊かな応用力や創造力
11%
自らの発信と伝達能力 8%

B  情報教育を進めるに当たって校長がとるべきリーダーシップ とはどのようなものと考えていますか。(複数回答)

 情報教育の位置づけや方向性
51%
 施設設備の充実
35%
 研修時間の確保
24%
 人材確保
22%
 その他
2 %

ア この項目の割合からは、情報教育に限らず全ての教育活動と同様に、Aの位置づけや方向性を明確にすることが重要であることを物語っている。
イ また、校長はコンピュータ等の情報教育の予算・設備などの環境整備の充実に関する教師の要望に応えられるように教育委員会との折衝に努力することも大切である。

<4>  情報教育(コンピュータ)主任等は、校務分掌に位置づけ られていますか。
 位置づけられている
51 %
 していない
41 %
 次年度予定
8 %
 「位置づけている」「していない」 が両極に分かれている学校の現状が見える。それは、専門的能力が求められることから、人材不足が起因していると思われる。形式上の設置は容易であるが、管理面、施策面、整備面などを機能させるためには、いろいろな課題が見えてくる。
 これからの学校教育の課題である「児童自ら課題を見つけ、判断していく力」を育てるとともに、教育活動を効果的に進めたり、活性化させるには情報教育主任等を校務分掌に位置づける必要がある。
<5>  子供のコンピュータ活用を充実させる上で、懸念していることは何ですか。(複数回答)
 直接体験の不足
54%
 読書離れ
27 %
 コミュニケーション不足
24 %
 有害情報
22%
 外遊びの不足
16%
 悪戯目的の使用
11%
 知的創造力の低下
11%
 視力低下
5%
 精神力の減退
3 %
 その他
3 %
ア 学校教育のみならず、社会問題にもなりかねない大きな課題である。一方では学習内容の削減をしながら、新たな学ぶべき内容の増加がみられる。また、教育の不易的な教育課題解決がままならない現状でありながら、あれもこれもと指導する内容が増える傾向は大きな問題である。
イ 体験学習の重視を唱えながらのコンピュータ学習によるバーチャル体験を推進することは矛盾するので、Aの数値が大きくなることも頷ける。