チェックリストを作成し、その観点から全体計画の見直しを図ったことで、環境教育に対する教師の意識の深まりが見られるようになるとともに、具体的な環境教育の教育課程への位置付けの重要性や実践の方向付けが理解された。
教育課程を編成する際に、チェックリストをもとに検討の手だてを与えたり、具体的な全体計画などの作成手順を示したりした。これも校長としての指導性として重要なことである。
4月中旬…O小学区の広瀬川での交流活動 K小のねらい−広瀬川の水棲生物調査 O小のねらい−広瀬川の水質調査
5月上旬…K小学区の広瀬川での交流活動 K小のねらい−広瀬川の水棲生物、水質調査 O小のねらい−広瀬川の水質調査、水棲生物 ※ 広瀬川を活動の場として、調査対象や手段などその「重なり」を生かした。
5月〜10月…各学校の計画による実践 K小−上流から下流の水棲生物、水質調査 O小−支流の水質調査、環境保全活動
11月…「広瀬川サミット」(交流活動)
12月〜2月…各学校の計画による実践 K小−環境保全活動、まとめ O小−さけの放流、まとめ
学校間交流活動において、活動の場を行き来することにより、「自分たちの川」という意識が高まるとともに、身近な川に対する視野の広がりが見られるようになった。
交流活動を展開する中での児童の意識の変化や視野の広がり、活動意欲の高まりに刺激され、教師側の環境教育に対する意識や実践意欲が高まってきた。
現在、K小とO小の児童の交流を中心に実践を展開しているが、今後の子どもたちの意識や活動の広がりをどのように援助し、どのような場を設定していけば有効なのか、学校間の調整をしながら、取り組んでいく必要がある。
特定の学年で実践している学校間交流活動による環境教育の実践状況を、校内の全教師がとらえることができるような方策を考える必要がある。