文部科学省初等中等教育局長 殿
貴省が、標記の件について具体的な改善に向けて精力的に審議を進められていることに対し敬意を表します。全国連合小学校長会(以下 全連小)としての意見を取りまとめましたので、下記により提出いたします。
「生きる力」の趣旨についての徹底
「生きる力」については、21世紀に生きる子どもの育成にとって基本となる概念であることから、教職員や保護者等、多くの人々に理念の共有が図れるよう丁寧で分かりやすい説明をしていく必要がある。 したがって、総則についての解説書において、十分にその趣旨が理解できるように工夫していただきたい。
総合的な学習の時間における学習をもって相当する学校行事の実施に替える規定
総則の第3の5については、各小学校が誤解を生じぬように解説書で記述していただきたい。これまでにも、修学旅行や移動教室等を総合的な学習の時間に位置づけてきた学校があった。しかし、修学旅行や移動教室等は総合的な学習の時間ではなく、学校行事の領域である。 実施前後の調べ学習や事後の報告等の学習など、総合的な学習の時間のねらいが達成できるように、また、特別活動との混同がされぬように丁寧な解説を期待する。
小学校における外国語活動
第4章の外国語活動については、2(1)オの「コミュニケーションの場面」「コミュニケーションの働きの例」について、更に分かり易く記述していただきたい。また、その内容についての丁寧な解説を期待する。 また、2(2)に示されている第5学年と第6学年の活動について、各学校の指針となるような丁寧な解説を期待する。 なお、中学年の総合的な学習の時間(各70時間)における外国語活動についての扱いについて、慎重に検討し記述していただきたい。
各教科についての扱い
社会における第3・第4学年に「古くから残る建造物など」とあるが、個別の建造 物だけでなく、街並みなどの景観をとりあげることでよいかどうか解説していただきたい。