中央教育審議会初等中等教育分科会 教育課程部会 様
貴部会が、改正教育基本法や改正学校教育法等を踏まえ、小学校の教育課程の枠組みや各教科等の教育内容についての具体的な改善に向けて精力的に審議を進められていることに対し敬意を表します。標記の件について、全国連合小学校長会(以下 全連小)としての意見をとりまとめましたので、下記により提出致します。
学習指導要領改訂の基本的な考え方
改訂の基本的な考え方として7項目が挙げられており、これらはこれからの小学校教育にかかわる重要事項であると認識している。「生きる力」については、21世紀に生きる子どもの育成にとって基本となる概念であることから、教職員や保護者等、多くの人々に理念の共有が図れるよう丁寧で分かりやすい説明をしていく必要がある。この基本的な理念の理解を図るために、ホームページ、パンフレットだけでなく多くのメディアを活用し情報提供を行うことが、新教育課程を円滑に編成・実施していく上で大切である。
教育内容に関する主な改善事項
伝統や文化に関する教育の充実については、国際社会に生きる日本人としてのアイデンティティを育成する上からも歓迎したい。今後、各学校が地域の特性を生かして実施できるよう、関係機関にも協力をよびかけていただきたい。
特別支援教育の全面実施にともない、保護者の理解の難しさや指導の困難さなどの課題が生じている。今後とも、ハード面ソフト面での条件整備を進めていくことが必要である。
教育条件の整備等
教師が子どもと向き合う時間の確保について掲げていただいたことに敬意を表する。各種調査にもあるように、諸課題の対応に追われ一人一人の児童と十分にかかわる時間を確保しにくい状況にある。いじめ、不登校、暴力行為などを未然に防ぐためにも是非、教育条件の整備を進めていただきたい。