本委員会では、現職教育における「時代の新たな進展と社会の変化に即応した教職員の資質向上を図るための課題」を校内研修、教員研修、管理職研修の3視点から調査分析し、今後の充実・発展に役立つよう努めてきた。
校内研修の課題で校長は、特色ある教育課程を編成し、課題解決と教員の資質向上のために研究授業や指導方法・評価の工夫・改善、基礎的・基本的な内容の定着に指導性を発揮している。研修は、教科指導や評価と教育課程の編成と年間指導計画の作成を重点課題として、長期休業中も自校の課題解決と教育力向上のために励んでいる。
教員研修の課題で校長は、初任者には児童理解と教育的愛情を基盤に生徒指導と教科等の目標を踏まえた指導力を、10年経験者には豊かな教養を基盤に指導の工夫改善と教育課題への対応と解決能力を求めている。民間企業研修には組織の活性化・視野の拡大を期待している。
管理職の研修課題では、特色ある教育課程を編成し、教職員を評価し、校内組織を充実することとしている。
教職員の意識改革は、教育改革の動向を見て学校経営に参画させ、授業改善を進めて教育観の転換を図るとしている。
危機管理に関しては、不審者等対応・家庭や地域社会の教育力の低下・学校事故対応が課題で、教職員の危機管理能力の育成や命の教育が必要とされている。
調査結果から「自校の課題とその解決」に向けた校長の強い指導性の発揮が見られる。特色ある教育課程の編成と年間指導計画を作成し、教員の個性を把握し、校内組織を見直し、子供の学習意欲の向上を図ろうとしている。特別支援教育に対する指導の意識が高まる一方、学校評議員の活用と学校評価や地域との連携については、理解が深まっていることがうかがわれる。