TOP全国大会第57回愛知大会 VII分科会・分散会の趣旨
 

◇第10分科会◇
第10分科会 環境教育

 研究課題
 自然を愛し,環境を大切にする心と実践力を育てる環境教育と校長の在り方


 
趣   旨
研究の視点
 今日の二酸化炭素の増加によるといわれる地球温暖化,オゾン層の破壊,酸性雨,熱帯林の減少などの地球環境問題は,人類の将来の生存を脅かすほどの緊急かつ重要な課題となっている。世界的な規模での対策と一人一人の環境保全への努力の両面が求められている理由である。
 学校は,こうした現実をしっかり認識し,子供の発達段階に応じた理解と主体的な行動がとれるような学習を進める必要がある。
 それには,子供が自らの生活環境に目を向け,恵み豊かな環境を維持・回復するという問題意識をもち,身近な問題から解決の一歩を踏み出せるよう働きかける必要がある。
 それは,自然体験活動であったり,地域で暮らす人々から聞く自然・伝統・風習や調査活動であったりするが,どれも子供が周りの人や事象とかかわり,体験を基にした具体的な学習を展開できるようにすることである。
 また,学習の対象が地域と密接に関連していることを考えると,学校での取り組みはもとより,家庭・地域社会との連携が不可欠である。
 このような,自然を愛し,環境を大切にする心と,環境保全のために主体的にかかわる意志をもち,実践する態度や能力を育てる環境教育を学校全体として推進していく上での校長の在り方を明らかにする。
 教科・領域などとの関連を図った環境教育の推進
 子供の自然環境を大切にしようとする意識と意欲を育てるために,学校では身近な環境問題に関心を持たせ,問題を見い出し,考え,判断し,よりよい環境づくりや環境の保全に主体的に取り組む態度と能力の育成を図ることが大切である。
 そのために,総合的な学習の時間を中心に教科・道徳・特別活動などとの関連を図った環境教育を全校体制で推進していく必要がある。
 こうした学校全体で取り組む環境教育の推進と学校の指導体制づくりにおける校長の在り方と指導性を究明する。

 人間と環境について学ぶ実践的活動の充実
 環境問題について学ぶに当たり,私たちは被害者であると同時に加害者にもなりうるという認識をもって,環境に配慮した循環型の生活に転換することの大切さに気付くことが必要である。
 また,環境に対する興味・関心を高め,体験的な活動を通して環境に対する豊かな感性を育てるとともに,正しい認識・理解を深め,環境に配慮した生活や行動ができる実践力の向上を図る。
 こうした体験的活動を通して,家庭・地域社会・関係団体との連携を一層図りながら,環境の保全に主体的に取り組む態度と能力を育てる実践的な活動の推進に当たる校長の在り方と指導性を究明する。
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