子供の学力の現状については、国際的な学力調査で、成績低位層の増加や、読解力、記述式問題に課題があるなど、低下傾向にあると指摘されている。また、国立教育政策研究所の教育課程実施状況調査では、学校の努力により学力向上に向けた取組の成果も現れ始めているが、学習意欲、学習習慣・生活習慣などは、引き続きの課題でると述べられている。なかでも、学習意欲は、確かな学力の一要素としてとらえられているとともに、子供が自ら課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決していく原動力として、その重要性が問い直されてきた。
子供は、切実な問題に直面したときや、興味・関心が湧いたときに、学習に意欲的・主体的にかかわり、確かな学力を獲得していく。それは実感を伴った学力であり、しっかりと根づく学力でもある。子供は確かな学力を身に付けることで、より豊かな「夢と希望」をはぐくみ「自立と共生」の基礎を着実に身に付けた、いわゆる「人間力」ある大人へと成長していく。
校長は、子供一人一人が「自立と共生」の基礎をしっかりと身に付けた大人へと成長していくことを期待し、学ぶ意欲をはぐくむ授業、個に応じたきめ細かな授業の創造など、学習指導要領の趣旨を踏まえた教育の質的な転換を図っていかなければならない。
校長のリーダーシップのもと、学校全体の教育課程を見直し、確かな学力の向上が図れるような教育課程を編成・推進していくための具体的方策について明らかにする。
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