TOP全国大会第59回岡山大会 VII分科会・分散会の趣旨
 各県校長会
 全国大会


  ◇第2分科会 第1分散会◇


第2分科会 第1分散会  教育課程T

 研究課題    豊かな心を育成する教育課程の編成
分科会の趣旨
研究の視点
 豊かな心をもち,これからの時代を主体的に生きていく子供を育成することは,道徳教育の重要な課題である。しかし,変化の激しい社会の中で価値観が多様化し,家庭や地域の人間関係も希薄になっている。そのため,社会性やモラルなどが低下し,自分の将来への夢や目標がもてない若者が増加している。また,コミュニケーション能力が不足し,人とかかわり合いながら成長していく姿が見られにくくなっている。
 これからの道徳教育は,こうした状況を的確に把握し,自分らしい生き方や夢を実現する力,社会や人とよりよい関係を築いていく力などを重視して,子供一人一人が他とかかわり合いを深めながら,未来に向けて人生や社会を切り開いていく実践的な道徳性を培っていくことが求められている。こうした道徳性が,今必要とされている「人間力」の基盤になると考えている。
 そこで,道徳教育の指導計画の改善を図り,道徳の時間の充実はもとより,家庭や地域と連携した多様な体験や活動を展開し,他とのかかわり合いを深めていく中で,豊かな人間性を育み,自他を大切にし互いを思いやり,共に生きようとする子供の育成に努めていきたい。そうした中で,自分の良さや可能性に気づき,自己肯定感を高めながら意欲的に自己実現を図ろうとする子供の育成が図られると考えている。
 こうした考えのもとに,本分科会では夢や目標を豊かに育む道徳教育の指導計画や,豊かなかかわり合いを目指す家庭や地域と一体となった道徳教育の実践など,豊かな心を育成する教育課程の編成について,校長の描く明確なビジョンや具体的な方策を明らかにする。
 夢や目標を豊かに育む道徳教育の指導計画
  未来への夢や目標を豊かに育むには,夢に向かって目標を具体化し,それを実践に移し達成感を得る機会を,教育活動全体を通じて数多く体験させる必要がある。
 子供の夢や目標を豊かに育む道徳教育の全体計画や子供の心に響く道徳の時間の指導計画,子供や学校の実態をもとにした重点的な指導や豊かな体験活動と道徳の時間との関連的な指導など,指導計画や指導方法を工夫することで,社会で生きて働く実践的な道徳性を育成していきたい。
 校長がリーダーシップを発揮して,夢や目標を豊かに育む道徳教育をどう推進していくか,教育課程の編成と校長の役割・指導性を究明する。

 豊かなかかわり合いを目指す家庭や地域と一体となった道徳教育の実践
  豊かなかかわり合いの中で,主体的に生きる基本となる価値観や実践的な態度を身に付けることは,自己の確立はもちろん,価値観の違いを超えて共生社会を築くためにも重要な課題である。
 学校や地域の特色を生かした,かかわり合いを豊かにする体験活動の実践や,家庭や地域の協力による教材の開発や授業の工夫,家庭と学校をつなぐ「心のノート」の活用など,家庭や地域と一体となった道徳教育の実践が求められている。
 学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の推進なども踏まえ,校長がリーダーシップを発揮して,家庭や地域と一体となった道徳教育をどう展開していくか,校長の役割・指導性について究明する。
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