利便性や効率性を追い求めて,大量生産,大量消費,大量廃棄を繰り返してきた結果として,温室効果ガスや廃棄物の排出量の増加,身近な生き物の減少といった地球規模のかつてない課題に直面してる。この人類の生存をも脅かしかねない問題の解決のために,廃棄物抑制・リサイクル推進等の循環型社会,子孫の未来を保障する持続可能な社会の構築に向けてあらゆる分野での取り組みが急務となっている。
学校教育においても,人間と環境とのかかわりについて正しく科学的に認識し,自らの問題として受け止め,自らが責任を持って環境を守るための行動がとれるような能力や態度を育成することが求められている
そのためには,身の回りの環境に浸り,その恵みを享受すること,地域の環境を守ることに力を発揮した先人の働きや,高齢者の環境との共生のための知恵に触れること,学校や地域社会の中で環境保全のために自らできることを考え行動すること等の体験活動を通じて,環境の保全についての理解と関心,自然に対する畏敬の念を深めることが大切になってくる。
本分科会では,21世紀を創り上げていく子供たちが,環境問題を自分のものとして実感するとともに,科学的に理解し,それを基に問題の本質や取り組みの方法を自ら考え,解決する能力や態度を身につけることができる実践的な環境教育について,校長の描く明確なビジョンや具体的な方策を明らかにする。
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