人間が人間らしく豊かに生きるためには、一人一人が自分自身をかけがえのない存在として意識し、言語習慣等の違う人間に対しても、それぞれのよさや違いを認め、自他共に人権を尊重する態度を育てることが重要である。このことは、国際化が進む中で必要とされる国民の資質の一つである。
そのためには、同和教育の推進をはじめ、高齢者や障害のある人々など他者の手助けを必要とする人々、更には、これからの社会を担う子供たちや、ひいては、飢えや病気で苦しんでいる世界の人々など、世界のすべての人々の基本的な人権が尊重される社会を築いていくことが責務である。そして、このような社会を創造することは、とりもなおさず、活力のある社会を創造することであり、人間らしく生きる社会をつくることにもつながる。そして、人格形成の基礎を培う小学校教育においては、学校教育活動全体を通して人間尊重の理念を確実に身に付けさせなければならない。差別や偏見を許さない強い心をはぐくみ、学年の発達段階に応じて、子供一人一人の自立を促し、共に感じ、共に生きる態度を育てる教育の推進に努めることが大切である。そのために、校長としてリーダーシップを発揮し、学校における人権教育をどのような視点から推進し、評価するかについて校長の在り方を究明する。 |
すべての人間が人間らしく、しかも心豊かに生きる社会を実現するためには、日本はもちろんのこと世界のすべての人々の基本的人権を尊重し、公平、公正な態度で多くの人々と共に生きる力を育てる具体的で実践的な人権教育の充実が図られなければならない。そこで、学校教育活動全体を通して、人間尊重の理念とは何かを理解させ、差別や偏見を許さない正義感や公正さ、そして、正しい判断力に基づく実践力を育てたり、共に感じ、共に生きる態度を育てたりする人権教育の推進と校長の在り方を究明する。 |