急激に変化する社会にあって、日常的な生活習慣の形成や情操面、道徳面など、子供たちの人間形成に大きくかかわっている学校・家庭・地域社会三者の役割とそれぞれがもっている教育機能について見直していくことが必要である。
完全学校週5日制実施2年目を迎え、子供たちが学校外で過ごす時間が増加した今日、学校・家庭・地域社会三者がそれぞれ教育の場として十分な機能を発揮し、心豊かな人間形成を目指した取組と連携の在り方を工夫し、互いに補完し合いながら教育活動を進めていくことがさらに大切な時代となっている。
地域社会における教育の充実を図り、「確かな力」と「豊かな心」をもつ子供を育成するために、今、学校は家庭や地域に対して、教育方針や教育内容等の説明責任を果たしながら理解と協力を求めるとともに、家庭・地域社会との連携・協力の中核的存在となる努力と工夫をしなければならない。そして、学校・家庭・地域社会の役割を明確にしてそれぞれのもつ教育力を生かし、その活性化を図りながら連携を強めていかなければならない。
本分科会では、学校が本来の機能と役割をより有効に果たし、開かれた学校づくりを推進するとともに、家庭・地域社会に積極的に働きかけ、将来を見据えたそれぞれの教育力の形成と互いに役割を発揮し合う双方向性のある連携の推進など、新しい学校としての使命を果たす上での校長の役割及び指導性について究明する。 |
子供たちの教育は、学校・家庭・地域社会との連携・協力なしには成し得ない。学校のみならず家庭や地域社会がそれぞれのもつ役割を果たしつつ、相互に連携して行われることが必要である。
したがって、「確かな力」と「豊かな心」をはぐくむ教育を進める上で、学校・家庭・地域社会それぞれがもつ教育機能を探り、その役割を明確にすることは、生涯学習体系の中での小学校教育の在り方を考えるために重要な課題である。 |