TOP全連小速報全連小速報(平成15年度 No.1)
 各県校長会

<改正の方向>
   「基準性」では、学習指導要領にない内容も付け加えて指導することができるということは、昭和33年より、一貫して変わっていない。 
 学習指導要領の内容は、全国で共通に指導すべき内容であり、さらに必要であれば創意工夫を加えて指導することが可能であることを改めて明らかにしたい。
 「最低基準性」という言葉をあえて使わなかったのは、保護者・社会一般にレベルが低い基準だと捉える傾向があるからである。しかし、意味しているところは、昨今使われている「最低基準性」ということを明らかにしている。
 授業時数の確保では、標準授業時数で足りないときは柔軟に対応していく必要があることを改めて整理する必要がある。
第二点目は、「総合的な学習の時間」及び「個に応じた指導」の一層の充実についてである。
 「総合的な学習の時間」については、特に小学校では、多様な取り組みがなされているが、中には、単なる体験主義で終わっているところもあるようなので、年間カリキュラムの作成、目指す学力を明らかにするなど、改善すべき点がないかを示していく。
 「個に応じた指導」では、全国の小学校6割以上で取り組んでいるが、学習指導要領で、そうした点について明示する必要があるのか検討する。
第三点目は、全国的かつ総合的な学力調査に関する事項についてである。
 平成13年実施の教育課程実施調査の結果分析を踏まえて、こうした大規模調査では把握できない学力・能力の調査についてご議論いただきたい。
○確かな学力と豊かな心の育成
平成13年度の教育課程実施状況調査では、45万人の小中学生を対象に実施。これまでにない包括的膨大な調査であった。
  教科別の分析を発表したが、国立教育政策研究所のHPでも見られるので、校内研究でも活用してほしい。
確かな学力として、知識・理解のみではなく、思考力・判断力・表現力・問題解決能力などをも含めて捉えているが、どちらが大切という議論は生産的ではない。両方が大切であって、そのバランスをいかにとっていくかということが問われている。
学習内容の厳選は、各教科血のでるような痛みを伴う削減であった。それは、各教科で基礎基本を徹底させるためのゆとりを生み出すためであった。従って、新学習指導要領は、基礎基本を決して軽視しているのではなく、徹底して教えると同時に、考える、意味を理解させる、概念を認識させることを追求している。
 同じように、個に応じた指導では、習熟や理解に応じた指導がなされているが、実施すると、今度は、一斉指導が悪いと捉えることが見られる。そうではなく、場面に応じて、適宜組み合わせて行うことが大事である。
豊かな心の育成では、道徳授業で「心のノート」の活用を図ること、管理職の参加や地域との連携を推進すること、「心のせんせい」の補助事業の活用を推進してほしい。
大変な教育改革の中、教育的効果をあげる学校の在り方の研究が欧米でも行われている。それは、校長のリーダーシップのもと全教職員が一致して取り組む体制ができている、それが地域社会に向かって開かれている、保護者の協力が得られる学校である。洋の東西を問わず当たり前のことは当たり前であると感じている。これからもご尽力いただくことをお願いしたい。

E 閉会式
1 開 式 藤田 庶務部長
2 あいさつ 小關 宮城県会長
3 閉式のことば 小池 副会長
  
 
 
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