副主題設定の理由
全国連合小学校長会は、第47回青森大会以来「新しい時代を創造し、国際社会に貢献する日本人の育成を目指す小学校教育の推進」を大会主題に掲げ、組織の総力をあげて真筆な研究と実践を積み重ねてきた。
しかし、社会の変化は一段と激しく、これからの小学校教育においても、国際化・情報化の進展、科学技術の高度化、少子・高齢社会の到来、心の変化や荒廃、地球規模となりつつある環境問題などへの的確かつ速やかな対応が求められている。また、本年度から実施の新しい教育課程は、いかに社会が変化しようとも自分で主体的に判断し問題を解決する力や自らを拝しつつ他人を思いやる豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力などを[生きる力]の基本的な観点として重視している。
このような新しい時代の要請に応える教育を堆進するために、全連小は本年度から研究主題を『新しい時代を拓き、国際社会を主体的に生きる心豊かな日本人の育成を目指す小学校教育の堆進』と定めた。変化の激しい厳しい時代を生き抜く子供たちには、どのような社会の変化に対しても、夢や希望を抱き続け、新しい時代を積極的に切り拓いていく心豊かな日本人を育てたいという顧いが込められている。
そのためには新しいフロンティア精神を発揮し、自らを律しつつ他人を思いやる心、美しいものや自然に感動する心、我が国や他国の文化伝統を尊重する心、奉仕する心など、人間性の基盤となる豊かな心をはぐくむことが大切である。21世紀は、「心の時代」であり、同時に「知恵の時代」でもある。子供自らが強い意志をもって、様々な課題に積極的に挑戦し、これまでの価値を再発見したり、新しい価値を生み出す知恵をもつことが大切である。
今、学校に期待されていることは、このような豊かな心と知恵をはぐくむ、新しい時代に相応しい学枚の在り方を、家庭・地域社会との連携を一層図りつつ具体化し、子供の育ちの姿として実現していくことである。
この時に当たり、新研究主題で新たな研究がスタートする北海道大会では、研究革題の趣旨を十分に受けとめて研究と実践を深めるため、副主題を「新しいフロンティア精神を発揮し、豊かな心と知恵をはぐくむ学絞の在り方」と設定した。そして、学校経営の責任者である校長の立場から、学校の自主性・自津性の確立を目指して、豊かな心と知恵をはぐくむ学校の在り方について究明しようとするものである。
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