子ども達を取り巻く社会環境は目まぐるしく変貌し、子どものみならず大人にとっても、対応や順応が大変難しい時代になっている。
教育は常に不易なるものと流行するものを見据えて、人間としての真善美を探求できる人間の育成に当たらなければならない。学校は世の教育機能の中核であって、その中心的役割を果たしていることは言うまでもない。小学校教育は最初の教育機関として極めて重要な位置にあり、人間教育の基礎を担っているところである。
また、今日青少年の問題行動や価値観等が大変憂慮されているが、その問題の根底にある幼児期の教育や家庭生活の在り方が、最近になって真剣に問われるようになった。
小学校時期の教育はそういう意味からも親や子どもにとって、大変重要な位置を占めていることになる。
本市の教育課題は、学力向上をはじめ、体力向上、規範意識・倫理観の醸成を基盤とした諸課題が山積しているが、本市の実情として、とりわけ不登校問題が喫緊の課題となっている。
本市教育委員会では、全市的な取り組みとして、14年 度市民各層から対策委員を要請し、不登校対策委員会を立 ち上げた。本市校長会も、生徒指導研究部会の重要課題と
して不登校解消・予防策としての学校経営の在り方と豊か な心・逞しく生きる力を育む学校経営の在り方、とりわけ 生徒指導機能の在り方について、究明することにした。
本研究発表は、不登校問題について市全体としての実態の把握や、対応策の研究と各学校の対応及び、不登校問題解消に関わる指導・対応という切り口から本研究部会の研究課題に迫ろうとするものである。
1 研究のねらい
(1)各校の不登校(傾向)児童の実態把握と登校を復帰させた優れた実践を集約し、それを自校の指導実践に生かし 課題の解決に資す。
|