TOP全国大会第55回宮城大会第6分科会(1)
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第6分科会 <研究課題> たくましく生きる心と体をはぐくむ健康・安全教育と校長の在り方
研究発表 豊かな心・健やかな体・きらり輝く子どもの育成
  
−「食べる」ことから学ぶ健康教育−
大阪府 堺市立浜寺石津小学校 藤木 和夫
I 趣   旨  
偏った栄養摂取等「食」に起因する健康問題も指摘されている。生涯にわたって心身ともに健康な生活の基礎を培う健康教育の一環として、「食」に関する指導が果たす役割は非常に大きなものであると考えられる。
 本校の「食」に関する子どもの実態は次の通りである。
 

食事をとる時間が十分にとれない。
  夜寝るのが遅い、朝なかなか目が覚めない。
  大便が出ないことなどから食欲がわかない。
  一人だけで食事をする。
  よく外食する。間食が多い。
  栄養のバランスの偏りが見られる。
  食生活や栄養について関心や実践力を持っていない。
 このような実態をふまえ、食生活のバランスを考え、心身ともに健康な子どもに育てていくことをめざして、健康教育を生活科や総合的な学習を中心に進めていくことにした。
2 研修内容・方法
 堺市では、腸管出血性大腸菌O−157による集団下痢症以後、安全な学校給食体制の確立に取り組むとともに、「健康都市・堺」をめざして学校教育を進めている。本校も子どもたちが健康について関心を持ち、よりよく生きるために健康教育が大切であるという認識の上に立ち、健康に関わる「食教育」を総合的な学習のねらいと定めている。そして、健康を心と体の両方から考え「豊かな心 健やかな体 きらり輝く子どもの育成」を研修主題として平成11年度から研究に取り組んでいる。
 「今の自分より、もっと輝いている自分」にするための課題を自ら見つけ、自ら判断し、自ら解決していく力をさらに育てていきたいと考えている。それぞれの視点がめざしているのは次の通りである。
 

豊かな心
    自分を大切にする心、相手を思いやる心、ともに伸びようとする心、自然、生命を大切にする心、美しいものに感動する心、周囲の人々に感動する心を育成していく。
 本校は、大正15年に創立され、78年の歴史がある。場所は堺市の西端に位置し、校区には石津川が流れ、臨海工業地と接している。また、南海本線石津駅や阪堺線石津駅に近く、泉北1号線、国道26号線、大阪臨海線などの道路が縦横に走り、交通の便がよい。
 校区のほとんどが住宅地であるため、子どもたちの遊び場は少なく、決して自然に恵まれてはいない。
 地域の人々は学校に協力的で、特にPTA 活動や子供会活動が盛んである。
 児童は、素朴で人なつっこい。休み時間には、多くの子どもたちが運動場に出て、ボール遊びなどを楽しんでいる。一部に家庭事情により生活習慣が十分身についていない児童や指導を要する児童もいるが、どの子も元気に活動している。
 このような実感を踏まえ、一人一人の子どもたちに激しい変化が予想される21世紀の社会で、健康な心や体を持ち、主体的に生きる力を育成することをねらいとして、次の学校教育目標を設定した。
 
心身ともに健康で、主体的に
取り組む児童の育成

 具現化に向けて、次のような特色ある教育活動を行っている。
 ・健康教育の推進
 ・情報教育の充実
 ・人権教育の推進
 ・地域ボランティアの活用
 ・「子ども大会」の開催

II 研究の概要

1. なぜ健康教育なのか
 教育改革が進められているが、学校現場では、いじめ、不登校、校内暴力、授業不成立、非行の低年齢化などの問題が社会問題にもなっている。このような最近の子どもの心の健康問題の深刻化の背景に朝食欠食率の増加、カルシウム不足や冷凍食品、コンビニ弁当などの脂肪の過剰摂取や健康食品ブームなどの
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