1 コンピュータの設置等、施設・設備の整備状況に関して
北五地方では平成12年度にも同じような調査をしているが、13年以降に学校へのコンピュータ導入が急速に進展した。インターネットへの接続、ホームページ開設の状況
を12年と14年とで比較すると、インターネット;3校→37校(100%)と急速に整備された。しかしながら、ホームページ開設に関しては2校→7校(19%)であり、条件が整備され改善されてはきているが、情報の発信という点では不十分である。
2 情報教育及びコンピュータ活用に関する実態に関して
全体計画や年間計画の不備、研修体制の不足などソフト面や人的条件整備の立ちおくれが大きな課題である。また、日常的に機器を効率的に活用させるためには、研修の機会を増やすことも必要であるが、TTによる授業実践の推進や教員の加配が必要不可欠である。現状では教師の多忙感や不慣れ、関心の低さが機器の活用の妨げになっている。メールの利用により仕事量が軽減され、利便性がかなり増すはずであるが…。
3 校長の意識、リーダーシップに関して
情報の収集はインターネットがきわめて有効であるが、これへの依存が高く、図書やその他の利用が少なくおろそかにされがちである。校長としてこのことへの対応は不可欠であり、機器と図書等の教育環境の整備は今後並立して推進していかなければならない重要課題である。
ハード面ではある程度充実してきているが、教科指導に時間の多くを取られる学級担任にとっては機器を活用した学習指導にはなかなか手が回らないのが現状である。情報教育支援員の果たす役割が大きく、今後は教職員の研修体制を充実させながらも、機器に熟達した専門職員の配置やTTによる学習形態を進めるなど人事面での対応
が緊急課題である。
情報教育の推進は単に「情報」の分野にとどまらず、現代の教育課題である「国際化」「環境」「健康福祉」等にも波及し、すべてとは言わないがきわめて多くの課題を解決するための重要な役割を担っていくことになるだろう。
研修の必要性、身につけさせたい子供の力、情報教育の方向性や教育委員会との折衝、リーダーシップの在り方など校長として解決していかなければならない課題は多々あるが、最大の課題は「校長自身」である。外部講師や堪能な教師に任せっぱなしにすることなく、校長自らが情報機器に慣れ親しみ日常的に活用していく必要がある。