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【新春対談】21世紀に生きる日本の子供像

小学校時代の思い出

 松本 奇しくも、私ども、石郷岡機関誌編集委員長を含め、昭和21年生まれなんです。
 塾長 あっ、そうですか。みんな?
 松本 ええ、この4人が。
 塾長 それは偶然ですな。
 松本 はじめに、小学校時代の思い出として今も心に残っている事柄や、ご自身のエピソードなどについてお聞かせください。
 塾長 小学校時代は、ほんとに普通の子だったんですよ。ものすごくよくできるとか、あるいは悪ガキであるとかいうのではない、普通の子供だったと思います。わりと穏やかというのでしょうか、そういう人間だったと思います。
 松本 寺崎会長から、挨拶も含めまして、小学校時代の思い出をお願いいたします。
 寺崎(会長) はじめに、まずお礼を申し上げたいと思います。大変お忙しいお方 ということは十分承知の上で本日の対談をお願いいたしました。
 20年前に、先生がお書きになったこの本(『問題解決の心理学―人間の時代への 発想―』)に出会いました。私自身は小学校の教員で、社会科教育を専門としていた ものですから、「問題解決」ということで非常に興味をもちまして、たまたま当時、 社会科の指導主事の仲間の中で、みんなで読もうということで読んだ本だったので す。単なる学習としての問題というよりも、先生がおっしゃっているように、人間の 時代のこととか、問題解決者としての人間の能力ということなど、私たちが考えてい た以上に奥深いものをご示唆いただきました。いま私は校長として子供たちに盛んに 言うのは、夢をもつことはもちろんですが、目標をしっかりもって生きることが大事 だということを、いろいろな形で具体的に話しております。その背景というか、きっ かけというか、基盤になったのが実はこの本で、もう何回読んだかわからないくらい ですね。繰り返して読ませていただきました。
 塾長 すごいですね。ありがたい限りです。
 寺崎 そういうことで、この本に出会ったころから、一度どこかで先生にお会いし たいなというのが、これは私の小さな夢でございまして、本日はこれが実現できたこ とを、大変ありがたく思っております。ありがとうございます。
 小学校時代の思い出というと、とにかく家へ帰ると、かばんを投げ捨てて。当時は 交通もあまり危なくなかったものですから、信号も関係なく自転車に乗って野球をや りにいったり、学校では毎日のように休み時間は男の子と女の子が一緒になってドッ ジボールをやったり、それが一つ思い出にあります。
 私は、当時、東京の練馬というところに住んでおりまして、いまとはまったく違う 田舎のような環境でしたから、草原もたくさんあって、虫採りとか、河原でのザリガ ニ採りとか、そんなこともずいぶんできたなという思いがあります。
 もう一つ印象に残っているのは、小学校時代はラジオからテレビに変わったという ことですね。小学校時代、最初のころは、ラジオの「笛吹童子」とか、親と一緒に なって古典の三味線の音が聴こえてくるような音楽が耳に入っていたとか、大衆芸能 とか。それがテレビに変わって、「スーパーマン」とか「名犬ラッシー」とか、それ ぞれに夢中になっていたのが小学校時代かなと、ふと思い出したのはそんなようなと ころです。。