TOP全連小速報全連小速報(平成15年度 No.1)
 各県校長会

5 文部科学大臣祝辞(要旨)
遠山 敦子様
 校長先生方の日々の学校経営に心から敬意を表し、国民に代わってお礼を申し上げる。
 そして、ただいまの角田会長の話にも、全面的に賛成である。第一番目の中教審の答申に対する対応は、文部科学省としてもしっかりと今後対応していく。二番目のことについては、各学校で週5日制を活用し、子どもたちに将来の基礎を培うようご努力をいただきたい。三番目の義務教育費国庫負担制度の問題については、大臣の職責において一番大事な問題として取り組んでいる。昨年も大変難しい場面があったががんばってきた。日本の教育にはいろいろ課題もあり、改革すべきこともあるが、世界でも最高水準であると思う。そして、これを支えているのが義務教育費国庫負担制度である。人材確保法と共にこれを堅持して皆さんが安心して日本の未来のために働けるよう努力したい。四番目の校長先生のリーダーシップの問題であるが、校長先生方の上にこそ子どもたちの未来はある。小学校は、子どもにとって社会との出会いの場である。本当は家庭で身に付けるべきことは家庭で身に付けなければならないが、家庭の教育力の低下などによって十分に身に付いていない。そこで小学校、特に低学年の段階で人間として一番大事なことを身に付けさせるようにしてほしい。同時に確かな学力もしっかりと身に付けさせてほしい。そういった意味でも校長先生方のリーダーシップに大いに期待したい。
 さて今日は、午後から担当課長からの話があると聞いているので、少しマクロなお話をし、国が、文部科学省が全体としてどんなことを考えているかを理解してほしいと思う。今、初等中等教育の改革と共に国立大学の法人化など大学改革を進めている。
皆様方に理解してほしいのは、初等中等教育の改革が大学改革と理念でしっかりつながったものであるということである。それをわかりやすくしたものが、「教育の構造改革 〜画一と受身から自立と創造へ〜」である。これは「人間力戦略ビジョン」を基にして作ったものであり、「新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成を目指して」という筋を通している。この理念をわかりやすくまとめると、
 (1)「個性」と「能力」の尊重
 (2)「社会性」と「国際性」の涵養
 (3)「選択」と「多様性」の重視
 (4)「公開」と「評価」の推進
である。このためにいろいろな政策を実施している。具体的に話すと何時間も必要とするので省略するが、こうした、大学に至るまでの教育に対しての高い理念で改革を進めていることを理解してほしい。中学校の校長先生方にも同じように話してきた。高等学校の校長先生方にも話す予定である。それぞれの学校段階でこの理念をご理解いただき、この理念の実現に向けて努力を積み重ねていっていただきたい。そうした努力の積み重ねが、自分で考え、自分で実行できる人間を育てることになり、自らの国への自信を持ち、伝統を愛する心が育ち、国際的に通用する人間が育つことになる。そして一人ひとりが信念をもって生きていく力を身に付けていくことになる。
 校長先生方には、大きなビュウ(View)をもち、小学校教育の重要性への理解と自信を持って学校の隅々にまで目を配り、陣頭に立って指揮をとり、国民の期待に応えるよう努力してほしい。私も皆さんを信じ、成果を信じて義務教育費国庫負担堅持に努力していく。皆さんの更なるご努力をお祈りする。

6 退任役員に感謝状・記念品贈呈
<< 戻る次へ >>
▲ いちばん上に戻る ▲