TOP全国大会第55回宮城大会第2分科会 第1分散会(1)
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第2分科会<研究課題>基礎・基本の定着を図り,「確かな力」を育てる教育課程の編成と校長の在り方
研究発表:基礎・基本の定着を図る
教育課程改善のための校長の役割と指導性
宮城県 名取市立愛島小学校 佐藤正行
I 趣   旨
2 研究の概要
(1) 基礎・基本の定着を図るための教育課程編成・実施・ 評価の現状(アンケート調査より)
<編成の段階>
[1]  校長が考える基礎・基本 基礎・基本を多面的なものとしてとらえ,その中で も,読み・書き・計算などの基礎学力(学んで得た力),意欲(学ぼうとする力)を特に大切と考えている。
[2]  基礎・基本の定着を図るための大切なポイント
 教師の指導力の向上(60名)
 校長の経営ビジョンの明確化(55名)
 繰り返しの指導(スキルタイム)(54名)
 教科の基礎・基本の把握(48名)
 教師の意識改革(45名)
 学ぶことの楽しさ体験と学ぶ意欲(41名)
 体験的・問題解決的な学習(39名)
 管内校長71名の85%が,基礎・基本の定着化の ポイントとして「教師の指導力の向上」を最重要視している。「指導体制・指導方法」も重視し,繰り返しの指導や少人数指導などが有効であると考えている。また,「経営ビジョンの明確化」も多数選択されていることは,基礎・基本の定着化を図るには,まず校長自身の指導性が問われていることへの自覚と考えられる。
<実施の段階>
1  基礎・基本の定着を図るための働きかけ
 「教師の指導力の向上」に関して
基礎・基本の内容についての助言
校長の授業提供など校内研修の充実
教育情報の提供などによる意識改革
 「指導体制・指導方法」に関して
少人数指導やTT指導への助言
スキルタイム,放課後の個別指導,朝読書の設定など週時程の工夫
 「学校経営」に関して
経営ビジョンの明確化と継続的に周知を図る努力
学級訪問,授業参観での助言
体験学習の充実と環境整備

 新教育課程のねらいは,ゆとりの中で自ら学び自ら考える力などの「生きる力」をはぐくむことにある。そのためには,各学校が,ゆとりある教育活動を展開する中で,基礎・基本の定着を図り,それをもとに「確かな力」を育てる特色ある教育課程の編成と実施に努めなければならない。
 宮城県教育委員会では,平成11年度から「新教育課程研究・21世紀の学校づくりプロジェクト」として7校を指定し,平成14年度には,文科省より「学力向上フロンティアスクール」に9校の指定を受け,教育課程に関する先導的な取組を行っている。
 各学校でも,「学力低下」が論議される中,基礎・基本の定着を図るために,教師の協力的な指導,繰り返しの指導など指導体制や指導方法の工夫,そして評価方法の改善などさまざまな取組が行われている。
 新教育課程実施1年を経過した今,子供の学習状況を評価し,指導と評価の一体化を図るとともに,教育課程の編成・実施状況を自己点検し,さらに改善を図る必要がある。
 そこで,本研究では,基礎・基本の定着を図り「確かな力」を育てるための教育課程や評価の現状と推進上の課題を明らかにし,教育課程の改善に校長としてどのような役割と指導性を発揮すればよいかを,仙台教育事務所管内校長71名のアンケート調査や実践事例を通して探ろうとしたものである。

 研究の概要

1 研究の計画
(1) 第1年次(平成14年度)

[1]  教育課程の編成・実施,評価の現状と推進上の課題把握(アンケート調査)
[2]  課題解決のための実践事例の収集

(2) 第2年次(平成15年度)

[1]  教育課程改善に果たす校長の役割と指導性を考察
[2]  研究のまとめ
[1][2][3][4]
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