はは,学校だよりの活用やPTA総会および学級懇談会などでの説明に加えて,学校評議員など外部への公表も行われつつある。今後一層公表化が進むと思われる。
2 基礎・基本の定着を図る上での課題
最も大きな課題として,「教師の指導力」に関したことを挙げている。以下「指導体制・指導方法」「指導と評価」「家庭や地域社会との連携」に関したこととしている。
校長として,教師個人の力量の向上と組織としての体制づくりの両面で課題をとらえており,これらの課題を教師と共有し,共に解決に取り組むことができるような一層の指導性が期待される。
3 教育課程改善の校長の役割と指導性
(1) 校長の学校経営ビジョンの明確化 校長は,基礎・基本の定着を図り,確かな力を育てる学校経営ビジョンを明らかにし,教職員との共通理解の場の設定や資料の提供などを通して,経営ビジョンを浸透させるために努力することが大切である。
(2) 学校課題を明確にした教育課程の改善
経営ビジョンを推進するためには,それぞれの教育課程の編成・実施・評価における課題を明らかにし,教育課程の改善に努めなくてはならない。
本研究において,特に校長としての役割と指導性が大切と考えられるのは,以下のことである。
[1] |
指導法改善のための研修会の設定や日常的に情報を発信・提供し,教師の指導力の向上と意識改革を図ること。 |
[2] |
基礎・基本の定着を図る取組の様々な工夫について,絶えず評価しその改善を図ること。 |
[3] |
指導と評価の一体化のために活用できる評価規準の 作成に努めるとともに,子供の実態を適切に把握する
こと。 |
[4] |
学校だけの取組ではなく,保護者や地域の方々に学校の方針や内容をよく説明し,理解を求めて協力を得ること。 |
各学校は,校長のリーダーシップの下,基礎・基本の定着を図り,確かな力を育てる教育課程を編成・実施し,1年が経過した。今,改めて振り返ってみると新たな課題が浮かび上がってきている。
定着を図るための指導体制・指導方法の改善はもちろんであるが,それを支える教師の課題も大きい。
この課題を解決し,よりよい教育課程を編成・実施するために,校長自身が一層の研鑽に励み,校長のリーダーシップのもと全職員で歩む学校でありたい。
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