本県の不登校児童生徒の人数は、平成11年を境に減少している。しかしながらまだまだその人数は多く大きな課題であり、その対策が求められている。本地区においても、不登校、いじめなどの問題が依然として深刻な状況であり、子どもたちへ心の通い合う生徒指導の一層の充実が求められている。本校においても不登校対策への取り組みは、
毎年校長の学校経営方針を出し全職員で共通確認をし学校、家庭、地域が一体となって取り組んでいるところである。
不登校には、本人の心理的な状態から学校に行きたくても行けない、つまり、心因性不登校児童生徒がいたり、また、家庭の教育力の不足から基本的生活習慣が乱れ、深夜まで市街地で遊び、非行傾向になって怠学性の不登校に陥る児童生徒も増えている。このような状況をすこしでも改善していくためには、児童生徒本人だけの力でよくしていくには難しいところがある。
そこで、親の教育力、地域の教育力、教師の正しい児童理解が必要になる。そのためには、子どもたち一人一人に基本的生活習慣を身につけさせる必要がある。
一人で夕食をとったり、朝寝坊をしても起こさない親がいたり、家庭でのあいさつや正しい言葉使いの指導などを親が十分に指導できないなかで、いかにして保護者と協力して望ましい基本的生活習慣を身につけさせることができるかである。地域住民と連携を密にして「わったー学校」(私たちの学校)という、地域の人たちが我が学校、私たちの子との思いの中から家庭、地域、学校がともに連携を通して子どもたちの健全育成を図り、心の通い合う豊かな人間関係を図ることである。また、心因性の児童への対応は、教職員の正しい児童理解に努めるとともに、本市の教育相談員や他の専門機関とも連携を密にしながら子どもたちの心を開き、みるみる朝の太陽の光がさしこめるように彼らの自立への支援を図ることである。
校長として、いかに家庭の教育力をたかめるか、また、地域との連携を通して「わったー学校」つくりをするか、一方、心因性不登校児童への対応の仕方を教職員や教育相談員、養護教諭、その他専門機関との連携を密にして学校家庭、地域はどのような役割を果たしていけば良いか等について実践を通した研究を深めていくことにした。
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