TOP全国大会第55回宮城大会第4分科会 (3)
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第4分科会 〈研究課題〉深い児童理解で豊かにかかわり、心を通わせる生徒指導と校長の在り方
研究発表 心を通わせ合う豊かな人間関係をはぐくむ生徒指導
-保護者・地域との連携を通した不登校児童生徒への取り組み-
沖縄県豊見城市立豊見城小学校  山城 直三
  会員に「わったー後輩、わったー学校」の意識が芽生えた。
  地域の環境浄化に取り組むことにより、地域との信頼関係ができた。
  会員同志の親睦も深まり、年間を通して活動ができつつある。
A おやじの会の取り組み
 結成の経緯 
 本校区には、お父さん方で組織する「おやじの会」という組織が平成5年ころから各中学校区ごとに結成された。そのいきさつは、校区ごとの児童生徒の健全育成を目的に結成されたものである。当時は、子どもたちの非行化が激しく、学校教育にも支障をきたしていた。集団でたむろして授業を妨害したり、校則を平気で犯したり、学ランや茶髪角剃りなどの身なり違反をしたりして、その指導に困難をきたしていた。
 そこで、当時のお父さん方が、このような状態を学校側と一体になって改善したいという数人の思いが徐々に広がり、「おやじの会」を結成するに至った。卒業式への参加、平日の夜間街頭巡視指導、学校美化作業などのその成果がでてきて、今では児童生徒の健全育成はもちろん、学校と地域が一体となった取り組みが行われている。
 おやじの会組織と構成  
  会長 1人  副会長  2人
  顧問 校区内小中学校長
  会員数 22人(青年会も協力する)
  会員条件 本校区内小中学校に児童生徒が在籍する父親
  会員募集 PTA総会などで参加呼びかけ学年PTAで選出する
 おもな活動
  小中学生との親睦スポーツ大会
(バーベキュウ大会)
  長期休暇中の夜間街頭巡視活動
(毎月第三金曜日の少年を守る日への協力活動)
  緊急時の学校と一体となった生徒指導
  会員相互の親睦会
(忘年会、教育懇親会、その他)
  運動会、卒業式、への支援活動
  区陸上大会、児童生徒オリンピックへの参加
 成果
 結成当初は荒れた生徒指導への対応に追われ、消極的な生徒指導であった。時には午前中から中学生が集団で校則が厳しすぎるとのことで、交渉曲がりの騒ぎを起こし教師への暴言、暴力瞬前になり学校側から「おやじの会に緊急の連絡があり、急きょ駆けつけ、子どもたちの中に入り取り持つこともあった。また、卒業式に爆竹を持ち込もうとしたり、奇抜な容姿で式に参加しようとして、その対応に追われる状態であった。
このような状況の子どもたちでも、地域の子どもたちだ。子どもたちがこのようになったのも私たち大人の責任もあるはずだとの共通認識をしながら、粘り強く子どもたちと話し合もしながら取り組んできた。
そのかいあって最近では、やっとその苦労が報われつつあり、学校の教育環境も良くなってきている。怠学による非行型不登校も平成12年を境にして減少傾向をみせはじめ、おやじの会も社会的認知がなされつつある。
 
会員が「わったー学校」「わったー子どもたち」の意識が強くなってきた。  
 
PTA会員も「おやじの会」と一体となって取り組みができるようになってきた。
何よりも子どもたちが「おやじの会」の活動の良さを認めつつあり、良い方向に向いている。会員相互の親睦も深まり、日常的に活動ができるようになり、学校側とも違和感もなく学校に出入りできるようになった。
(5) 心因性不登校児童生徒への学校、家庭、関係機関の取り組み
 
@
心因性不登校児童生徒の本校区の現状(平成14年度)
 
小学生 3人 ・中学生 12人
 
A
心因性不登校支援について
 
 本校区の心因性不登校児童生徒の現状は厳しいものがある。学校に行きたいけど行けない子どもの心情を思うとき、親も学級担任もどう対応したらよいか、ただ時が過ぎるのを待つのみであり、その悩みは深まるばかりである。そこで、あらゆる関係機関や専門機関と連携を密にして、その支援体制を整え課題解決に向けた対応を行なっている。
 
B
支援指導構成員
   
・ 
学校  (学級担任、養護教諭、生徒指導主任、 教育相談員、校長・教頭)
   
教育委員会  (教育相談員、児童民生員、指導主事)
   
専門機関  (スクールカンセラー、臨床心理士)  
  C 支援指導内容とその取り組み
   
 心因性不登校の問題を抱えた児童生徒の情報交換  
   

・校内生徒指導委員会の開催(毎月1回の定例化)
   

・中校区内生徒指導連絡協議会(学期1回)  
   
 児童生徒及び保護者に対する対応
   

・スクールカンセラー、臨床心理士による相談   
   

・学校(校長、担任、養護)は連携を密に取る
   
 教職員による事例研修会
   

・その都度、学年、または、学校による事例研修
   
 関係機関、専門機関による直接対応    
   

・保健室登校、専門機関によるカウンセリング  
  D
実践事例(ある児童N君の変容)
   
 N君環境(現在6年生、男)
 両親、本人(一人っ子)、健康良、学習遅れがち  
   
 関わった人
  校長、学級担任、教育相談員、養護教諭、級友、スクールカウンセラー、サッカー監督、
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