TOP全国大会第55回宮城大会第6分科会 第1分散会(2)
 各県校長会
 全国大会
・第54回北海道大会
・第55回宮城大会
・第56回和歌山大会
 

第6分科会 〈研究課題〉 たくましく生きる心と体をはぐくむ健康・安全教育と校長の在り方

研究発表 
子どもの意識を高めるための健康・安全教育の取り組みはどうあればよいか

岩手県 山田町立織笠小学校 相模貞一
(宮古地区校長会小学校第3部会)
I 趣   旨  
<研究の視点>
 自ら生きる活力をはぐくむ健康教育の充実
 危険回避能力を高める安全教育と危機管理

II 研究の概要

 研究のねらい
   健康・安全に関する児童の実態と課題を明確にし、児童の意識を高めるために、校長として職員をどのように指導・助言していけばよいかを実践を通して明らかにする。
研究計画
  (1) 第1年次(平成13年度)
   研究計画と実態把握
  (2) 第2年次(平成14年度)
   実践課題の確認と研究実践
  (3) 第3年次(平成15年度)
   研究実践と研究のまとめ
研究内容
  (1) 児童ならびに教職員の意識調査
(2) 意識調査結果の考察と実践課題の把握
(3) 健康・安全についての意識を高めるための実践と交流
(4) 研究のまとめ
研究(取り組み)の実際
  (1) 児童(3〜6年生)ならびに教職員の意識調査
  【児童の意識調査結果】…28項目(資料参照)
  @ 悩み、心の健康に関わること
「悩みがある」は10%程度である。  総じて、深刻な状況は感じられない。
悩みの上位は「友達関係」である。
〔課題〕好ましい人間関係の育成
  A 体力つくりに関わること
70%以上の児童が校庭で遊んでいる。        
高学年女子が外に出ない傾向がある。
〔課題〕活動場所や活動の仕方の指導、奨励
 社会情勢や生活様式が著しく変化する現代社会にあって、子どもを取り巻く生活環境は心身の発達・成長に様々な影響を与えている。このような状況の中では、心身ともに健やかな成長・発達を目指す健康・安全教育の推進が一層重視されなければならない。自らの健康を適切に管理し改善する能力や危険予知・事故防止等に関する能力を培うことは重要な課題でもある。
 健康・安全教育は家庭や地域社会と連携を密にし、子どもの生活実態を明らかにし、確かな教育計画のもとに、生涯にわたって健康で安全な生活を営む基礎を培うことが必要である。その為には、子ども一人一人が主体的に自己の健康・安全に対する意識を高め、実践力を身につけることが重要である。
 岩手県の宮古地区は、体力、運動能力は全国と比較して決して優れているとはいえない現状である。また、この地区の人々は互いに顔見知りが多く、情報がすぐ学校に入る傾向にある。学校が地区センター的役割を担っている。ふだん付き合いがあまりなくても気軽に挨拶を交わす土地柄であり、家庭、学校、地域の連携が強いという特徴もある地区である。
 私たち岩手県宮古地区校長会小学校第3部会(12校)は、上記のことを踏まえ、児童の実態、地域の状況をさらに詳しく見た。体力・運動能力の低下、耐性の弱さ、切れやすさ、骨折、むし歯の多さなどから「歯の健康」「体力つくり」に焦点を当てて「健康教育」に取り組んだ。また、様々な危険性が潜む現代社会ではあるが、宮古地区は地域性から鑑みて不審者の侵入等の心配は少ない。しかし、海、川の近くに位置している学校がかなりあり、津波等への対応は念頭におく必要がある。また、日常生活での安全については地域間の格差の有る無しにかかわらず指導していく必要があることから「登下校時の安全」「学校生活における安全」「防災・防犯教育」に焦点を当てて「安全教育」に取り組んだ。これらのことを念頭において、健康・安全教育の推進と校長の在り方を実践を通して、明らかにすることとした。
[1][2][3][4]
▲ いちばん上に戻る ▲