TOP全国大会第55回宮城大会第6分科会 (2)
 各県校長会
 全国大会
・第54回北海道大会
・第55回宮城大会
・第56回和歌山大会
 

第6分科会 〈研究課題〉 たくましく生きる心と体をはぐくむ健康・安全教育と校長の在り方

研究発表 
子どもの意識を高めるための健康・安全教育の取り組みはどうあればよいか

岩手県 山田町立織笠小学校 相模貞一
(宮古地区校長会小学校第3部会)
 

B健康な生活習慣に関わること
10時以降に寝る児童が高学年に40%ある。その内の7割が11時以降に就寝している。登校30分前に起床する児童20%、朝食を全く食べない児童1.6%、好き嫌いの傾向が強い児童が20%ある。    
〔課題〕健康的な生活リズムの定着

  C保健知識に関わること
「タバコを吸ってみたい」児童が10%ある。むし歯治療を主体的にとらえていない児童が20%ある。
〔課題〕歯の健康、喫煙、性、薬物に対する正しい知識理解
  D安全に関わる意識
ケガや事故をあまり意識せずに生活している児童は20%程度である。道路の横断や自転車走行においてもほぼ同様である。
〔課題〕危険予知(回避)能力の育成
  E精神力、気力に関わること
たくましさを精神的な面でとらえている児童が多い。根気強くがんばらなければならないと思っている児童が多い。
  【教職員の意識調査結果】…4項目(資料参照)
  @教職員から見た児童の実態
体力、気力、たくましさに欠ける児童が増えている。(わがまま、あきらめ易い、面倒くさい事はしない、指示待ち、依存性強し、朝から疲れている感じ) 基本的生活習慣(早寝・早起きなど)が乱れている 児童が増えている。
  A教職員から見た親の実態、子育ての印象
子どもより大人の生活を優先する親が増えている。 子どもと話す時間がない。家族そろって食事をとら ない家族が増えている。叱らない、叱れない親がい る。マナーが悪く、常識に欠ける。我が子しか見え ない、わが子が正しいと固執する。全体的に家庭生活が乱れてきている傾向が見られる。
  B教職員の健康・安全教育についての意識
子どもといっしょに遊びたいが多忙で遊べない。健康教育(食、性、禁煙、薬物乱用)の必要を 感じて いる教師が多い。池田小の事件のような事件 への対応については時々指導している教師が多い。しかし、切実感がないので、答えにくい。
(2) 実践課題と研究実践の方法の確認
  (1)の意識調査をもとに、宮古地区の課題を下記の3項目ととらえて、各校で研究実践をすることとした。
  @ 「歯の健康」
A 「体力つくり」
B 「安全教育」
の3項目のうちから各校の実態に応じて実践した。各校での取り組みをもとに交流し、校長としての関わりかたを研究協議した。
(3) 健康・安全についての意識を高めるための実践と交流
「歯の健康」の取り組み
(補助資料 A小,B小,C小)
  @学校での取り組み
  歯に関する講話(学校歯科医、歯科衛生士等)、ブラッシング指導(歯科衛生士等)を実施する。
  むし歯予防の授業(おやつの摂り方)をする。
  よい歯の表彰を行う。
  APTA活動との連携、保護者への啓発活動
  参観日やPTA総会での啓発活動、治療勧告書を配布する。
  学校保健委員会、講演(講話)を開催する。
  歯みがきカレンダーの活用を図る。
  長期休業中の歯みがき運動を実施する。
  B行政、関係機関との連携
  集団歯科治療を実施する。(1校)
  市町村学校保健会との連携を図る。
  歯科医師会との連携で春、秋 2回の検診を実施。〈校長としてのかかわり〉
  (ア) 実態をよく把握し、職員や校医の意見を参考にして、全校体制としての組織や指導内容を検討する。具体的な取り組みを推進する。
  (イ) 副読本の紹介をし、担任の意識高揚を図る。
  (ウ) 保健、安全、給食教育の年間計画、学級活動指    導案に基づいた指導徹底の指示をする。
  (エ) 全校朝会で校長が講話する。
「体力つくり」の取り組み
(補助資料  D小,E小,F小,G小,H小,I小)
  @日常的・時季的な取り組み
  業間マラソン、朝マラソン、なわとび等(チャレンジカード等で意欲付け)に取り組んでいる。
  ゆうなご体操、北っ子体操(創作体操)を行う。 伝統として引き継いで実施している。
  校庭での遊びを奨励する。
遊具・運動用具の整備、校庭の整地、校庭のライン引き等を実施している。
  A学校行事・地区行事・市町村行事としての取り組み
  運動会      ○マラソン大会
  学級対抗リレー大会
  校内水泳大会
  市町村陸上記録会、市町村水泳記録会
  市町村駅伝大会、市町村ユニホック大会 等
  集団歯科治療を実施する。(1校)
  市町村学校保健会との連携を図る。
   これらの行事は@とのかかわりで、どの学校でも業間、昼休み、放課後等を使って時季的な取り組みを実施している。
  〈校長としてのかかわり〉
  (ア) 職員と綿密に連携を取り、年間計画への位置付 けや週時程の工夫など具体的な推進策を検討する。
[1][2][3] [4]
▲ いちばん上に戻る ▲