TOP全国大会第55回宮城大会第7分科会 (3)
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第7分科会 <研究課題> 家庭・地域社会の教育力を生かし、共に新しい学校づくりを目指す連携と校長の在り方
研究発表 
自校の実状にふさわしい家庭・地域社会との連携と校長の在り方
〜強い絆へ、オラホの連携、その姿を求めて〜
秋田県 仙北郡南外村立南外西小学校  宮崎雅夫
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 実状を踏まえたエリア設置までの道程
@
 教育懇話会の発足
   3地区の地区長も会員にお願いし、学校評議員制度をも視野に入れながら、校長の研修機関と位置づけ、定期的な会合の中で校長の視野拡大の場、問題解決への助言の場、そして学校理解の場などの目的を達成してきた。この会は、校長の考えを家庭や地域へと広め、なおかつ理解を得るのにたいへん重要な働きをしてくれた。
A
 学校運営機構の改革
   「学校のスリム化と活性化」「研修の充実という小規模校の悩み解消」「開かれた学校への教師の意識改革」「家庭・地域社会との連携推進の重視」という4つの目的から研究部を学力向上対策部と道徳教育推進部、家庭・地域社会連携推進部の3つのプロジェクトに分けた。相互の関係を密にしながらも連携推進部がエリア設置に機能した。しかし、順風満帆ではなかったことに触れたい。職員の意識改革は進んでいるという意識調査での郡市の校長たちの判断があったが、実際に事を進める過程では結構な抵抗があったのが事実である。「なぜ、私たちがそんなことをしなければいけないのか?」などの率直な疑問も投げかけられたが、幸いにも職員の中に社会教育主事経験者がおり、一歩踏み出すのに躊躇している職員を後押ししてくれた。
B
 拡大PTAの開催
   保護者のみならず地域の各層の代表者等にも参加を要請し、通常のPTA会合の参加者枠を保護者以外にも広げて開催した。そのねらいを次の2つにおいた。 
  より多くの地域住民から学校理解を深めていただき、その結果として支援や協力を得られる学校にする
  エリアの必要性を広くアピールし、理解していただく場にする 等
C
 エリア推進協議会設立に向けた拡大委員会の開催
   25名の委員で構成し、経過の説明を通してエリア構想の趣旨を理解していただき、設立への具体的な推進について相談していただいた。
  推進協議会の任務とその進め方の検討
  推進協議会メンバーの人選 等
B
 エリア推進協議会の発足
   拡大委員会において推薦をいただいた学校、家庭、地域の代表者13名で構成し、 
  「白岩わくわくエリア」協議会規則の作成          
  エリア開設へ向けてのアンケート実施            
  開設エリアの選定
  指導者の人選・交渉
  活動記録のとり方とファイル
  エリア参加者の募集
  などの仕事を進めた。
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 開設なった「白岩わくわくエリア」
  校長の的確なリーダーシップにより開設という当面するゴールに辿りついたエリア構想であるが、学校のリ−ドによりスタートした実現への道程の中で、学校、家庭、地域三者の役割分担が明確にされ、エリア推進協議会がそのままエリア推進委員会へとスライドし、当面3年を期限として6つのエリアを開設し活動を開始することになった。
白岩わくわくエリア
  自然と親しむエリア
  学びや体験のエリア
  スポーツ活動エリア
  制作活動エリア
  ボランティア活動エリア
  遊びのエリア
(4) 実践した校長の自己評価
@
 校内的には
  プロジェクト制により研修に対する各自の責任が発生し、自覚を呼び結果として充実に結びついた。
  エリア構想について協議する中で、職員間の相互理解が進んだ。
  学校がなぜエリアをという議論の過程で、学校、家庭、地域社会の連携についての意識改革に進展がみられた。
  校外でも子供たちが主体的に活動する場が設定された。
A
 地域的には
  地域で地域の子供を育てる気運が高まった
  保護者、地域住民の井戸端会議の場が増えた
  やればできるという確証が芽生え始めた
B
 校長の個人的には
  職員の、保護者の、地域住民の、それぞれの力を一つにする形でエリアをスタートさせることができた。このことは学校運営上たいへん重要なことであったと振り返っている。
  校長のリーダーシップと言われるが、とにかく、自校として今何が必要かの判断をし、行動を起こすことが大切であり、取り組みの中で理解を進めることが得策のようであった。
  懇話会の位置づけが重要であったように振り返る。自分の思いを理解してくれ、広げてくれる人材を味方につけることの大切さを実感した。
  当面3年間活動し、その後のことはその時点で相談して決めることにしたことが安心感を与えたようだ。期限限定も重要な要素かも。 
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