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郡市小学校校長会の家庭・地域社会との連携部門を任された研究チームとしては、これまでに歩んできた郡市の歴史という基盤を大切にしながらも、学校週5日制や新学習指導要領の全面実施という新しい教育のうねりに波長の合うような、しかも、学校が存在する地域に違和感のないような在り方を、むしろ地域社会の活性化につながるような姿を描いてきた。このことは,家庭・地域社会との連携は各学校ごとに違いがあってもよいのであり、自校の在り方を求めるのが校長としての基本姿勢でなければならないという考え方をベースに進めてきた。幸いにも、アンケートを通しての啓発啓蒙、白岩小の実践報告からの学び、アンケート集計結果の情報提供等により、「学校と家庭・地域社会との連携」という分野を強く意識し、自校を振り返ってくれたこと、そして、歩みに結びつけてくれたことが一番大きな成果であった。
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その他の成果として次のことを特に挙げたい |
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担任のアンケートは校長自らがまとめて提出することをお願いした。このことから自校の担任が校長の働きをどう受け止めているのかを自身の目で確認することができた。 |
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校長自身が抱いていた職員の意識と、担任自らが答えてくれた認識とを自身の目で比較確認し、正しく職員の意識を把握することができた。 |
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様々な実践が見られるようになった。 |
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老人会の会合を学校で開催し、休憩時間に子供との交流から始まり、やがて融合へと発展させている |
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少子化の中で、PTAとは別に祖父母学級を学校に組織し、積極的に子供との活動を展開している。 |
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人材を通した連携として、教科や総合的な学習の時間に保護者や地域の方とTTを組んでいる。 |
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歴史案内人や保護者の指導を受けながら、町内を訪れる観光客への歴史案内ができる子供も育っている。 |
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担任からの声をまとめると校長の役割としての期待は、「職員や保護者、地域住民への啓蒙・啓発の役割」「パイプ役、橋渡し役、コーディネーターの役割」「学校の営みを知らせ理解していただく役割」であったが、校長自身の受け止めもほぼ一致した内容であり、自身の役割の自覚が育っている。 |
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担任の声から、「活動内容と成果」集、「課題と克服法」集のようなものをまとめ、各校が資料として活用することができるようになった。 |
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以上、研究というよりは、各校長が自校の実状をどう把握し、どこからどう取り組んでいけばよいのかヒントを提供したようなものであるが、研究チームの一員である白岩小の実践は、強い刺激となって各校長を揺さぶり郡市全体の底上げにつながっていることが喜びである。 |