TOP全国大会第55回宮城大会第7分科会 (2)
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第7分科会 <研究課題> 家庭・地域社会の教育力を生かし、共に新しい学校づくりを目指す連携と校長の在り方
研究発表 
自校の実状にふさわしい家庭・地域社会との連携と校長の在り方
〜強い絆へ、オラホの連携、その姿を求めて〜
秋田県 仙北郡南外村立南外西小学校  宮崎雅夫
I 趣   旨

昨年度から学校週5日制が完全実施となり、子供たちの生活の場は学校で5日、家庭・地域社会で2日となった。当然のことながら学校以外で生活する時間が増えたことになり、このことを意識した学校の取り組みも必要に迫られることになりつつある。
 一方、「最低の基準」という性格が明確に打ち出された新指導要領下では、当然ながら新しい教育の在り方が求められるようになり、特に地域素材を取り入れた学習ではより専門性を備えた人材とのTTは必須の条件になってきた。
 子供の側に立てば、専門性を備えた人材は興味関心をかき立て、「学習欲」に火をつける刺激剤として大きな効果をもたらしてくれるだろうし、自分たちに関わる大人たちのチームワークのエネルギーに圧倒され、ややもすると「楽」を求めて自分を動かしがちになる子供たちの「心」に抑制剤としての大きな働きをするものと考える。
 そこで、大人のチームワークの根幹を成す「家庭・地域社会との連携」について、自校の実状にふさわしい在り様を見出すための切り口を提示し、その実践を通して、後々の展開のヒントとなる資料をまとめ、提供することを目指した。
 この一連の取り組みが、本郡市にある49校の小学校それぞれに、その地域性に適合した姿として変容をもたらすことを願っている。

II 研究の概要

1 実践への切り口の提示
(1)
 意識調査から
@ 
 「開かれた学校」や「家庭地域との連携」についての職員の意識
   約8割の校長は「職員の意識改革は進みつつある」と判断している。否定的な受け止め方の理由として「地域の人たちとの触れ合いが苦手」「地域の一員としての自覚不足」を挙げている。

 

A
 家庭や地域との連携の様子
   とても良好と答えた校長は1割5分に過ぎず、部分的には良好に進んでいるとの受け止めが約8割である。このことから自校の連携の在り方を求めている途上にあることが分かる。まだ不十分であるという認識の校長は、その理由として「急な改革は無理、ゆっくりと…」「組織立った関係や活動になっていない」等を挙げている。
B
 連携に対する職員の意識
   前向きに取り組んでいるという判断と、消極的な取り組みであるという判断が半々であり、連携による教育効果を積極的に求める気運はもう一歩である。
C
 校長としての連携への関わり方 
  ほとんどの校長が連携の必要性を認め、次のような役割を果たそうと自覚している
  計画的な活動への具体的なリード、指導助言
  ボランティア活動への支援
  職員や保護者、地域住民への啓蒙・啓発
  パイプ役、橋渡し役、コーディネーター
  学校の営みを知らせる、理解していただく
  人材の発掘、交渉、情報収集
   以上のように職員の自己改革はかなり進んでいるという判断をしながらも、現実の連携は部分的にしか進んでおらず、しかも、前向きに実践に結びつけようとする職員は約5割しかいないとみている。自校にふさわしい役割は何であり、どこからどう手をつけていくべきか模索している校長の姿が浮かび上がってくる。
(2)  本郡市の連携への経緯と校長としての役割は
  連携の姿は各学校において数多く見受けられる。しかしながら、学校経営上重大な柱として位置づけている例はごく少ない。これまでの取り組みを省みながら校長としての自覚を深めることにした。
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