TOP全国大会第55回宮城大会第1分科会(4)
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第1分科会 〈研究課題〉 力強く未来を生きぬく人間を育てる学校経営と校長の在り方
研究発表 地域や学校の特性を生かした学校評価の在り方
    〜小・中・地域諸団体の連携を通して〜
島根県 大田市立池田小学校 南口 研司
  
  学校全体について意見を聴いている。
小中合同三瓶登山遠足のサポーターとして保護者の有志に参加していただき,小中合同縦割り班による体験活動を支えていただいた。直接評価をしてもらうことで感動を分かち合うことができた。
 ゥ, 地域との合同行事
校庭を会場に小・中・地域住民合同運動会を毎年実施している。
 
池田地区行事「花いっぱい運動」および「花田植え」に児童・生徒・教職員が参加したり,地域の方に指導していただいたりして連携を深め心を育てる体験活動のために協働している。
 ェ, 小・中の協力活動
英語活動の実践… 中学校の英語教員とALTの 協力を得て英語活動を行い,生きた英語の習得に向けて連携を深めている。
中学校の部活動への協力 … 小学校教員が特技を生かして中学校の部活動指導に参加している。
 4、評価活動
 ァ, 教職員による自己評価
 各学期毎にチェックリスト・重点記述式によって評価し,職員会で検討した結果と改善の方策を校報「さひめ」で公開する。
 ィ, 中学校職員による評価
「確かな力」「豊かな心」を9年間で育てるための小中連携の在り方について合同授業研究や合同研修会を実施している。
小学校の活動を3学期に選択式・記述式で評価してもらい次年度の経営改善に生かしている。集計の結果や改善の方策についてPTA総会で報告した。
 ゥ, 外部評価(教職員以外による評価)
 保護者による評価,および児童による評価につい て,その評価用紙の設問を校長が例示して全職員で検討した。外部評価については教職員が管理職と保護者に挟撃されると感じることのないように配慮した。教職員が「なるほど,おもしろい」と思える外部評価にするよう努力した。中学校と情報を交換して互いの経営方針に生かしている。
 

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(3)学校の主体性と校長のリーダーシップ
 学校を社会に開き内外からの意見や要望を受け入れようとするとき,学校の主体性が問われることになる。独りよがりでない学校の主体性は,皆が納得できる校長の経営方針とリーダーシップによって支えられるものと思う。校長が率先して広報・学校評価活動を推進することにより,裏付けをもった学校経営が可能となる。
 校長としてますます研鑽し,誰もが「なるほど,おもしろい」と思える学校経営を推進したい。

III  まとめ

 大田市校長会では今回の提案発表をよい機会としてとらえ,地域や学校の特性の異なる4つの部会に分かれて学校の説明責任の在り方,保護者・地域の方々の参加・参画の在り方,内部・外部からの評価の在り方について研究開発に取り組んできた。また,異校種間および大田市小学校長会のネットワークを活かして他校との情報交換を進め連携を強化してきた。研究は始まったばかりだが,現段階において次のような成果と課題を見いだすことができる。

1,これまでの成果
小学校と中学校の教職員を対象にアンケートによる 評価活動を実施した結果,合同の行事の改善,合同の授業研究会,児童・生徒理解のための情報交換会等の必要性が提言され活動計画に盛り込むことができた。
広報活動と学校評価を組み合わせ,一連の活動として推進することによって保護者や地域の方だけでなく学校と地域の特色への教職員の認識をも深めることができた。皆が学校・地域のよさを見直した。
複数の小学校が合同で行う行事について学校の願いを明確に示し,保護者や児童の思いを集約した。他校との連帯感が強まり,より効果的で多くの人が納得できる行事を企画・実施することができた。
経営方針立案の根拠が明らかになり職員の納得も得やすくなった。保護者への説明責任を果たすとともに職員の責任意識を高めることになり,各分掌の職務に主体的に取り組む態度を生み出した。
2,今後の課題
外部評価で要望された事柄について具体的な指導や支援にどのように反映し具現化するか,また,そのために教師の行っている細かな配慮事項を保護者や地域の方々に理解していただくにはどうすればよいか。
教科の基礎・基本や個に応じた習熟度を高める取り組みについて中学校も交えて研究・研修を深め,児童生徒の学力の定着と向上を図りたい。
「確かな力」を育てる教科学習を支えるボランティアを充実し,直接評価をしていただく機会を増やしたい。
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