TOP全国大会第55回宮城大会第3分科会 (1)
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第3分科会 <研究課題> 人間性と専門性を高め,教職員の意識改革を促す現職教育と校長の在り方
研究発表 教職員としての使命を自覚し,活力ある
学校づくりに努める実践的な指導力を高めるための
校長の役割
秋田県男鹿市立北陽小学校  三浦豊彦
T 趣   旨  
U 研究の概要
県の教育に対する基本姿勢と関係諸機関との連携
   教育活動を充実させて活力に満ちた学校づくりをするための学校教育へ寄せる期待は,秋田県においても同じであり極めて大きなものがある。秋田ドリームチャレンジプランとして積極的な施策が打ち出されている。
(1)  子供と教師との触れ合いを根底に据えた活性化
   平成10年度から県教育委員会では,多忙感の出てきている教師が,できるだけ子供に向き合う時間を増やして欲しいということで,研究指定の凍結に踏み切った。それ以来,現在にいたっている。子供との触れ合いを通して自校の実態を見つめ,そこから課題を把握し,その解決に向けて具体的な実践を推進するようにというものである。また,学校教育活性化アンケートも実施している。県の教育方針や各校の取組みに対する保護者の受け止め方を調査し,県の教育施策や学校経営の一層の改善を図ろうとするものである。学校生活に対する気にかかることへの自由記述欄では,生徒指導への対応や学校経営への見直し,教員の資質の向上についてなどの要望が上位を占めている。
(2)  学校教育共通実践課題
   本県では,昭和61年度から「心の教育の」充実・発展を目指してふるさと教育を推進してきた。平成5年度からは,学校教育共通実践課題として全県の各校で取り組んでいる。郷土について体験的に学ぶ活動を通して,ふるさとのよさの発見や愛着心を醸成させるものである,豊かなふるさとの心を受け継ぎ人間としてのよりよい生き方を求める中で,郷土に誇りをもち他と共に生きる豊かな心や態度を育てようとする教育活動である。
  @ 子どもの夢を実現する活動の支援
    ア ふるさと子どもドリーム支援事業(平成11年度1校当たり100万円を限度に助成する。)
    イ ふるさと子どもドリームアップ事業(平成12年度〜14年度(毎年1校当たり50万の助成)
  A ドリームプロジェクト支援事業
    ア 平成15年〜16年度15年20万,16年30万
    イ 全県を視野に入れた学校間交流を基軸とする。

 急激に進む社会の変化に伴い,学校を取り巻く環境は,多様化の一途をたどっている。とりわけ,これからの学校に求められるのは,たくましい日本人を育成するという視点に立って「生きる力」をはぐくむということである。これは,対峙した問題に自ら取り組み解決していく力であり自らを律しつつ他人と共に協調することのできる豊かな人間性でもある。これらの教育課題の解決に対する各校での果たす役割は,特色ある学校づくりとして改善されることに大きな期待が寄せられている。目指すところは,子どもたちが喜んで登校できる「住みよい学校」や教職員が意欲を持って教育に取り組める「活力のある学校」づくりである。それは子どもたち一人一人に「確かな学力」を身につけさせることと「豊かな心」をはぐくむことに向けて,教育活動を一層充実させることに他ならない。
 この心豊かな子どもの人間形成に直接かかわり,活力のある学校づくりを推進するためには,指導者たる教職員自身が豊かな人間性を身に付ける必要がある。また,子どもたちに「分かる授業」や「楽しい授業」を創造するには,授業改善のための力量を向上させることが求められる。
 学校教育の中で全ての根幹となるのは,当然,授業そのものである。が,その基盤をなすのは,子ども同士の心がつながり合う人間関係であり,教師と子どもとの共感的な信頼関係である。このような関係の成り立つ学級づくりが大事である。また,学校が組織体としての機能を十分に発揮し,教育効果を高めるためには,教職員の協働体制を構築することが大きな課題となる。
 本県においては,豊な人間性をはぐくむ学校教育を目標に「思いやりの心を育てる」「心と体を鍛える」「基礎学力の向上を図る」「教師の力量を高める」を大きな柱としている。「進取の気概・溢れる個性 秋田の教育」をスローガンに,夢や目標をもってくじけず立ち向かい,自分の良さや可能性を伸ばす児童生徒の育成を目指すものである。 本市でも学力向上が大きく標榜されている。中学校区を中心とした小・中学校の連携によって進められている。
 関係諸機関との連携のもとで行われるこれらの実際に触れながら校長の果たす役割について考察することにした。

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